味わったことのないおしりの激しい痛みを発症し、前回はその時の状態とあわせて過去の持病の後遺症や悩みを書かせていただきました。
今回からは実際に診断してもらった病院での状況をお伝えさせていただきます。
10月17日(水)Y病院(1回目)ありえない痛み
なんとなくおしりが痛いと思ってたものの3日間我慢してましたが、仕事が休みだったその日は午後になるとさらに痛みが増して耐えきれず、予約していた美容院を急遽キャンセルして病院に行くことにしました。
すでに午後4時時過ぎとなった為、地元の大きいT病院では受付ができず何件かネットで調べてもなかなか診てくれそうな病院が見当たらず非常に困ってました。
そこで母に電話して教えてもらったのが自宅から近いY病院。
Y病院は小さかった頃の私だけでなく、祖母、現在でも両親が、我が家では本当に何度もお世話になってる個人医院です。
私自身、持病のお腹の薬をもらいに何度も訪れてましたがおしりまで診てもらえるとは気がつきませんでした。
藁にも縋る思いでY病院へ行き、この時に診ていただいたのは非常勤のN先生でした。
最近でもこのN先生に初めてお腹の症状で診ていただいき、もらった薬は今までよりいくらか効いていましたので信頼してる先生です。
そして今回の症状を伝えると、ズボンを下ろしてすぐに患部まで指を挿入されることに。
…今まで生きてきてこんなことされたことがなく恥ずかったですがそうも言ってられません。
ズズ…スズ!
「う、くぅううう…!うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
指で患部付近をグリグリと穿られ、とても耐えきれず声が漏れるほどの激しい痛みが襲ってきました。
やはり痛みの原因が肛門付近の内側にあるようです。
腫れ物を押しつぶしてるような痛みが思いのほか10分近く続き大量の汗が出てきました。
「ん~、ちょっとわかりませんね…、痔瘻(じろう)でしょうか…。」
やはりN先生は肛門の専門医ではないので詳しくはわからないものの、症状の感じから痔に関する冊子を見ながらそう私に告げてきました。
痔瘻とは直腸と肛門の境目に大腸菌が入り込み、周囲が化膿して膿が溜まってる状態でその腫れが痛みの原因であり、肛門とは別の出口を作るようです。
(うわ…やっぱり痔の一種なのか??)
「土曜日に消化器科の先生が来るのでもう一度診てもらった方がいいですね。」
と、言われその日は炎症を抑える痛み止めと感染を防ぐ薬を(土曜日までということで)四日分もらって帰りました。
ただ、いただいた薬を飲んでしばらく経つといくらか和らいできましたが、完全に痛みが消えたわけではなかったです。
しかも時間が経つにつれ、痛みがジワジワと戻ってきました。
なおN先生が調べてた痔に関する冊子をもらい、読んで見ると以下のようなことが良くないことがわかりました。
・下痢や便秘が多い
・力をこめた運動をする
・座りっぱなしや長時間のドライブをする
・刺激の強い辛い物などを食べる
・睡眠が不安定
…なんと、すべて私にあてはまってたのです!!
元々腹膜炎の後遺症のせいで下痢や便秘を繰り返して苦しんできて、便秘気味なら力むことも多いです。
最近はスクワットが腸の働きにもいいと聞き、習慣づけるようになってました。
仕事はデスクワークですし、一年以上前から現在も机に向かってワードプレスでブログ運営に時間を費やしています。
さらに前の週には親戚の用事で千葉へ長時間のドライブもしてます。
体質、自己責任もあるでしょうがタイミング的になるべくしてなったような病気です。
※冊子に書いてあったのは事実ですが、これはあくまで私の場合の話です。
そういった現実を認めたくないものの受け入れるしかありませんでした。
とにかく家でも椅子に座って机に向かってブログ作業してても座椅子でテレビを見てても横になって寝てててもおしりのジンジンズキズキする激痛は治まる気配はまったくありません。
そのたびに態勢を何度も何度も変えて体を途中で横にしたりで全く落ち着きませんでした。
しかも夜、部屋にいると急に異常な寒気が襲ってきてガクガクガクガクと震えが出てくるようになりました。
(10分くらいするとおさまる)
こうした予期しない寒気は20年前の退院以降、半年に一度くらいはありました。
最近はまったくなかったのですが、今回おしりの痛みを抱えてからは毎日のように寒気が襲ってくるようになったのです。
10月20日(土)Y病院(2回目)痛みで気が変になりそう
前回の水曜から今回の土曜までが非常に長く感じました。
痛みも日に日にひどくなってる気がします。
その間の木、金も仕事中はひたすら痛みに必死に耐え抜きました。
ただ、「尻が痛い」という事実だけは絶対周りにばれることのないようにするのも苦労しました。
それからようやく待ちわびた土曜日に再びY病院を訪れ、消化器科専門のK先生と対面することになりました。
K先生は、私のお腹の症状で数年前にも何度か診ていただいてて、久々に私と再会した時でも私の症状のことはほぼ覚えてくださってました。
「腸が癒着して下痢も起こすなんてありえない。僕は数年前から言ってるように過敏性腸炎だと思うんだけどね~。」と以前に自分が手術後の便秘や下痢の件で診てもらった結論までも覚えてくださってたので、これだけでかなり信用できる方だと思いました。
そして、また恐怖の時間。
前回と同様、再びおしりを晒し指を中に入れられて激しい痛みに耐える形になりました。
現在のおしりの痛みと過去の手術の因果関係はわからないといいつも、水曜日のN先生に言われた「痔瘻」ということについては否定され、
「これは痔瘻ではないね、内痔核(ないじかく)といって肛門の内側が炎症を起こしている状態だよ。」
と、違う見解を示していました。
さらに、その時たまたま近くを通った前回のN先生にも「痔瘻じゃないよ」とわざわざ説明してました。
(患者の目の前で医師が医師に誤診を注意するのも初めて見ましたが…。)
そして今回は前回の飲み薬は出されず、患部に突き刺して放出するチューブ状の塗り薬を2週間分出されました。
きちんと患部に塗らないといけないのでなかなか手間でしたが(この塗り薬で治るならそれでいい)と、思えたのですが結果から言うとその塗り薬はまったく効きませんでした。
薬をもらった土曜日は午前中で病院が終わり、その日はもちろん、その次の日曜日もずーーーっと一日中痛みに耐えることとなりました。
何をしてても集中できず、せっかくの休みが台無し。
寝ても寝れず、何度も目が覚め、汗がダラダラでした。
あまりにも耐えきれず、奥の手で最初のN先生にもらった少しだけあまってた痛み止めなどの飲み薬を飲み、少しでも和らげてました。元々四日分だったのですがこの薬の方がいくらか利く分、命綱だったのです。
飲み薬はその場凌ぎだし、塗り薬も効かないとどうすればいいんだ…。
明日はもう仕事がまともにできる状態じゃない。かといって月曜はK先生もいないし…。
日曜の夜は治まることのない痛みと絶望感でひどく暗く困惑していました。
10月22日(月)Y病院(3回目)別の病院の紹介
月曜の朝、変わらずの激痛で会社に休みの連絡を入れ、朝早くにY病院に行きました。
まだ一週間も経ってないのにもう3回目です。
月曜は非常勤のN先生もK先生もいなかったので対応してくださったのは院長のY先生。
「状況はだいたいわかりました。それならT病院の消化器科の先生を紹介します。」
と、すぐに紹介状を用意して別の病院に行くことになったわけです。
ただ、最初は別のI病院を勧めてきました。
以前にお腹の具合の方で同様に紹介してもらい、通院してた時期はあったのですが、その時の医師の対応が悪く非常に嫌な思いをして結果的に「これ以上はわからない、うちで用意できる薬はない」と医師が放棄を示す発言をしてきたのです。
案の定、今回もその医師だったので、その時のことを話してI病院はきっぱりと断りました。
そしてもう一カ所は、今回のおしりの痛みで一番初めに訪れて時間外で診てもらえなかったT病院になったのですが、ここは地元の駅近くの大きな病院です。
こちらも以前に通ってきた時は他の病院よりもやたら待ち時間が長く、そのせいか診断も早く終わらせたいのか「やっつけ感」がひどかったので地元の大きな病院とはいえ、あまりいい印象がなくいつもどこか具合が悪くても選択肢として避けていました。
10月22日(月)T病院(1回目)印象の悪い医師
ただI病院よりはマシだと思い、紹介状を用意してもらいそのままT病院へと向かい、紹介状の予約もあったせいか当初描いていた予想に反して、診察の時間は意外に早くやってきました。
消化器科はT先生。
Y病院の先生は推定50代半ばくらいの医師ばかりでしたがT先生は60代半ばの初老の先生でした。
そして私は発症からY病院で診断され、出された薬、過去に腹膜炎を患った経緯までもこと細かく説明しました。
驚いたのが初対面とは思えない口の悪さ。
「こんな薬効かないよ。意味ないどころか悪化させるからやめときな。」
…。
K先生に渡された塗り薬についてそのように即座に返され
(うわ、こういう感じの先生か…。)
以前にも紹介されたI病院の対応の悪かった先生を思い出して今回も身構えるようになりました。
しかもK先生には「痔瘻ではない」と言われたのに今回は「痔瘻の可能性がある」と言われてわけがわかんなくなってきました。
緊急事態という流れで仕方なく医師が変わったのもありますが、病状がはっきりしない、医師の診断が食い違うのは本当に困ります。
もちろん私には病名なんてわかるわけがありません。
話の中でY病院とT病院の食い違いは他にもあったかもしれませんが、すでに頭が混乱していて細かく覚えていませんでした。
ただ、明らかに外側でおしりの一部が腫れて膨れてるのに「いや、まったく膨れてない」と応えたのには(そんなわけないだろ!)と怒りすら感じました。
…。この先生とうまくやっていけるのだろうか。
かといってY病院では出された薬が効かなかった今、これ以上できないだろうし…。
その流れでここを紹介されてるわけで…。他にあてもないし…。
もう頭の中がパニック状態です。
今回もおしりを直接診てもらおうとするも、明らかに前の週よりも痛みが増してて自分が痛みに耐えきれず全く調べてもらえない状態でした。
「仕方ない。これじゃわかならいので色々検査をやってもうらうよ。」
と、その日のうちに血液検査、レントゲン、CTをとり、さらに後日のMRIと内視鏡(大腸)の検査の予約もとることに。
(え、そんなにいくつも検査が必要なのか??)
予想以上に重く傾いていく事態に余計に頭がついていきません。
自分はとにかく痛くて痛くてたまらないから痛みを和らげる薬を頼んでも
「出しますけどそれはその場凌ぎで根本的な解決にはならないよ。」
といわれ、それはまったくその通りなのですが、検査全て終わるのが日程や予約状況からして
一ヶ月近くかかるらしいのです!
その間の激しい痛みは今は痛み止めの薬で凌ぐしかないのですが、この薬は使い続けるものではないらしく一度で一週間分しか出せず、なくなったらその都度また何度も来なければならないのです。
痛みは当然この時も続いてて、すでに座ることはできない状態くらいひどくなってたのでどうしようもないイライラも増してました。
すでにこの日の診察も含めて一週間で医療費は2万近く使ってます。
もちろんお金よりも体の方が大事ではありますが…。
とにかく病状の重さがわからないのが不気味で、間違っても薬をちょこっと塗ったくらいで治るようなものではないと理解しました。
やはり少しでも早く検査を終わらせて適切な処置をしてもらうため、色々と予定を変え、MRIは三日後の木曜日にしてもらうことにしました。
それまで、会社は痛み止めの薬だけで耐えてましたが本当に仕事中は地獄でした。
長時間椅子に座るのもきつくて薬の効きも悪くなってる気がします。
そして会社の上司には病状をそれとなく伝え、木曜は早退して検査に行くことに。
ただ痔に関する病気だと疑われてたのでそこは恥ずかしくて正直には言えませんでした…。
同時に、もしこの痛みが長期的に続くような病気なら、今の仕事を続けることは不可能なので会社を辞めることも考えるようになってきました。
10月24日(水)感激!!痛みが消えた!!!
おしりが痛くなり始めてからトイレも本当に辛くなってました。
とにかく力むと余計に痛みが増してうまく出し切れなかったせいか、変な汗が毎晩のように出るようになったせいか気づけば便秘になってました。
この便秘のせいで患部周辺が固く重く感じ、椅子に座るデスクワークでの仕事がよりつらく感じました。
ただどうしてもおしりの異常を周りにバレたくないのでひたすら耐えるしかありませんでした。
そんな水曜日の帰り、便秘を少しでも和らげようと思って地元の駅に着いてから少し走って帰りました。
すると、突然、おしりに違和感を感じたのです。
(え??濡れてる?)
なんか液体状の物がももの方に垂れてきたのです。
(え??便秘なのに漏らした?そんな感覚はないのに?俺もそこまで来たか…。)
わけがわからず、家について風呂場でズボンを下ろすと、なんと血が流れていたのです。
切り傷のようにダラーっと出る血というよりは赤みが薄くドロ~とした血でした。
その後、トイレで拭いてみると、どうも位置的に肛門からではく、少しな離れた場所でした。
恐らくですが、腫れて膨らんでた部分から出血してきたと思われます。
血は広がりにくいドロッとした感じですが、患部を押せば押すほどドンドン出てくるのです。
この異常な光景に驚きはしましたが、あることに気づいてまた驚きました。
今までの痛みが治まってきてる!!!
やはり病院で度々話に出てきた痔瘻の可能性が高い気がしました。
恐らく腫れてた部分から膿が血と混じって出てきてるのではないかと。
それを出し切れば痛みもひくとも医師からも聴かされてました。
(こ、このチャンスを逃すものかーーーーーーーーーーーーーーっ!!!)
血と一緒に膿を出し切れば痛みがなくなると思い、患部を紙で少しずつ何度も何度も押してみました。
ポタポタとドンドンとドロッとした血がでてきます。
もちろん、その時も激しい痛みに襲われますが、もうあんな苦しみを何日もしたくないから絶対出し切ってやると必死でした。
「この痛みは今日で絶対に終わらす」と。
その甲斐あってか、その1時間後くらいにはもう痛みと腫れはほとんどなくなってました。
や、やったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!
と心の底から喜びました。
何日間も苦しめられた長期的な激痛から解放されてこんなに嬉しいことはなかったです!
…ですが今度は血が止まらないという問題が発生しました。
座ったりおしりに体重が乗ることででズボンを下ろすと下着に染みてるのがわかるのです。
やはり痛みは治まったとはいえ出血は続いてるのです。
バンドエイドとかだとまた腫れるのも怖いし、場所的に難しいので仕方ないからトイレットペーパーを下着とおしりにはさんで対処してました。
たまに、そのトイレットペーパーがなくなった時があり、ズレ落ちてた時もありました。
血が着いたトイレットペーパーが職場に落ちてて見つかったらもう次の日から会社に私はいません。
とにかくそんな恐怖とも戦いながら仕事をして、以降は下着にガーゼをあててテープで固定などするようにしました。
この出血が止まらない状態はMRIが終わった次の26日まで3日間続いたのです。
それでも痛くて座れなくて眠れなかった日々に比べたら数万倍もマシに思えました。
ただ痛みがなくなったとはいえ、完治したとは思えません。
原因もわからなければまた繰り返す体質の可能性もあります。
T病院の先生はあまり印象が良くなかったのですが検査の重要性も感じるようになってきました。
次回はMRIと内視鏡の検査の詳細をお伝えいたします。
予期しない激痛に襲われた時に困った体験談その3~MRI検査と内視鏡(大腸)の検査~
数年ぶりに受けることになったMRIと内視鏡(大腸)の検査。
MRI検査時のその異質な空間と意外な検査結果に驚かされた私。
内視鏡は腸内を洗浄することが非常に困難でした。(18/11/07)
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予期しない激痛に襲われた時に困った体験談その4~病名確定~
単なるおしりの痛みの発症かと思えばMRI検査や大腸の検査を受けるなど事態は重い方向へと傾き、不安の治まることなく検査結果で病名がわかりました。
それは決して緊急ではないのですが、入院して手術を受けなければ完治できない病気でまた苦悩することになりました。(18/011/23)
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予期しない激痛に襲われた時に困った体験談その5~入院前の衝撃と衝突~
大きな検査も終わり、あとは入院の準備や手術前の話を聞きく為だけに病院を訪れたある日、そこでは思いもよらなかった展開になりました。
なんと検査結果でA型の自分がO型と判定され、困惑する私。
その後の医師との話中では怒りを露にすることになります。(18/12/05)
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予期しない激痛に襲われた時に困った体験談その6~入院と手術~
ついに入院しその二日目に手術をしました。
背中に麻酔を打たれて下半身が完全に感覚がなくなり、起きたまま手術が開始されました。そこで体から採り出された「病気の原因」は目を覆いたくなる異物でした。(18/012/13)
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予期しない激痛に襲われた時に困った体験談その2~痛さと恥ずかしさと心細さと~
ある意味、過去の腹膜炎での入院生活に匹敵する痛みと苦しみに襲われる日々。
病院を何度も通うことになるのですが、患部が患部だけに恥ずかしさと治まりようのない激痛をかかえて日常生活で苦悩する様子を書かせていただきます。(18/010/28)
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