辛かった入院生活その2~最大の悩みは腸の癒着~

普段の生活ができない厳しさ

ろくに動けない状態から入院が始まった自分にとっては動けてからがある意味本当の厳しい入院生活を思い知ることになりました。
退院への弊害があまりにも多いのです。

まず、腹膜炎だったので完全絶食でした。
水すらも飲ませてくれません。
常に空腹状態です。
そしてこの時はテレビでやたら料理番組を見るようになりました。
(入院するまではまったく見ようともしなかったです。)
美味しそうな料理を見ると「絶対、退院したら食べよう!」という目標になります。
まさか自分がこんな思考になるとも思わなかったです。

入院

絶食以外のことでいうと寝たままで体もろくに動かせず鈍ってて、何をするにもしんどかったです。
鼻から喉には初日から施された深い管が通ってて苦しい状態でこれはずっと慣れませんでした。
さらにお腹には手術で開腹して中に袋のような物が入れられた感じがあり、そこから管で腸内に飛び散ったウミを出してるようでした。

自分の状態があまりにも情けなく、現実を受け入れられがたく、完全に精神的に追い詰められてました。
毎日泣きたくなりました。
健康で普通に歩けることがどんなに素晴らしいことか、こうした形で理解することになるとは思ってなかっただけに。

ただ、安静にするよりは基本的には動いた方がいいと言われたので、苦しさやお腹の痛さ、不快感があるものの毎日少しずつ動くようにしました。
初めのうちは脚にまったく力が入らず、立つこともできませんでした。
筋肉が落ちてたようでこんなことも初めての経験でした。
頭が重くて辛いのはずっと続いてます。
あとでわかったのですが首も弱くなってたようです。

他にも普通の日常生活での行動すら禁止されてることが多かったです。
絶食はもちろんですが水を飲むこともダメで手術後からずっーーーと喉が渇いてます。
初日から熱があったのでこの喉の渇きは非常につらかったし、さらに歯磨きもさせてもらえず口の中が気持ち悪かったです。

あとは風呂です。
当然まともには入れる状態じゃなく、髪すら洗うのも許されませんでした。
とにかく髪を何日も洗えないと油が乗ってきてベタベタして本当に気持ち悪くなるのです。
髪を不潔にすることは抜け毛の原因にもなるのでそのこともずっと気にしてました。

徐々に状況が変わってきて前向きになれる

そして2週間くらい経って、ようやく口から喉に続いてる管を取る日が来ました。

が、当然、管を外す時もまたあの地獄の苦しみを味わうのかと、喜びと同時に恐怖が蘇りました。
実際はいくらか心の準備もできてたので入れる時ほどはつらくなかったです。
もちろん、涙、よだれ、嗚咽は出ましたけど(苦笑)。
それだけでも自分にはうれしい出来事でしたし、一歩前に進むことができたと感じました。
これ以降、入院生活も徐々にいい傾向がみられるようになり、髪も定期的に洗ってもらえるようになりました。



そして飲食も氷を舐めるところから始まり、ある程度可能になったのです。
その後、水が飲めるこに幸せを感じるようになりました。

食事は流動食でおかゆというより、ほとんど液体に近いドロッとしたお湯を飲むところから始まりました。
正直、糞まずいです。
それでも毎日空腹が辛かったので、食事の時間だけでも待ち遠しくなりました。料理番組を見ながら。

それから徐々におかゆに近づけていく形で、ヨーグルトとか白身の魚とか普通の食べ物が出てくるようになりました。
食事の変化がとくに自分を前向きな気持ちにさせてくれました

ただ、これで普通の食事に近いことができると(良くなってるのか?)と思ったのですが、すこしでも固形物を腸に入れるとお腹に激しい痛みが発生し、(まだ全然普通の食事ができる体じゃないんだ)と、どん底に突き落とされた気分になりました。

絶食だった頃よりはいくらかマシですが食事が取れるようになっても空腹感が常にありました。
そして何日か過ぎ、医師から「消化にいいプリンやビスケットなら間食してもいい」と言われたので以降の入院中は売店のオレオばっかり食べてました

便通の悪さに加え、お腹が張るようになる

日常生活でもまだまだ不安や不便な点があるのに、一番困ったのは便通の悪さでした。
お腹に埋め込んでた管や袋のようなものは改めて手術で取り除いたのですが、便通がどうしても健康だった時に比べて感覚がおかしくなってるのです。
普通にでる気がしない、といいますか。

腸の癒着

腹膜炎でお腹に大きな手術跡が出来てしまったため、縫合部に腸の癒着が発生してるのです。
これは誰でも開腹手術をすれば少なからずありえることらしいのですが、私の場合、手術跡が広範囲であることと、盲腸が破裂したことによって腸のあちらこちらで癒着が発生してるらしいのです。
腸の通りが悪くなった為、お腹が張ってくるようにもなりました。
張りのひどさによっては気持ち悪くなったり、息苦しくなったりします。
この状態は20年以上経った今でも治ってません

だから入院中は常に下剤で出すような形をとってました。
この時は退院するころにはある程度よくなると思ってたのですが…。

辛かった入院生活その3~北斗晶の試合に救われる~

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