1997年3月20日発売(コナミ)
悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲は、コナミから1997年の3月に発売されました。
このゲームはファミコン時代から続いてる「悪魔城ドラキュラシリーズ」がプラットフォームをプレイステーション(PS1)に移してから最初にリリースされた作品です。
そして翌年の1998年の6月には新要素を追加してセガサターン版も発売されました。
©Konami Digital Entertainment
次世代機抗争で勝利したプレステで発売された進化系悪魔城ドラキュラ
私は悪魔城ドラキュラシリーズの原型ともいえるステージクリア型2D横スクロールアクションが好きでした。
当然、ファミコン版の3作、スーパーファミコン版の2作ともプレイしてクリア済みです。
その後プレイステーション(PlayStathion)本体が発売された当時は、グラフィックの機能に3Dポリゴンを用いた空前の次世代機ブームで、様々なメーカーから次世代ゲーム機が発売されてどの機種が生き残るのかゲームユーザーは全く予想ができない状況でした。
どの本体も値段がそれなりに高額なので私は次世代機の覇権争いにはしばらく静観することにし、それから徐々にプレイステーションとセガサターンが抜き出て二強時代が到来しました。
(任天堂はすでにポジションを確立して独自路線を進んでる気がしたのでここでは含めていません。)
そして「悪魔城ドラキュラシリーズ」とともに私が好きだった「がんばれゴエモンシリーズ」の新作もプレイステーションで発売され、さらにファイナルファンタジーシリーズの新作(当時7)も予定されたことが決定打となり、今後しばらくは(自分はプレイステーションだ!)と必然的に思うようになったのです。
そして期待通り悪魔城ドラキュラシリーズもプレステで発売されたのは良かったです。
ただ、この「月下の夜想曲」はグラフィックや音楽だけでなく従来のの2D横スクロールアクションに探索要素を加えて大きく進化していました。
悪魔上ドラキュラX 月下の夜想曲の主人公はドラキュラの息子!
本作でプレイヤーが操作するキャラは、従来のベルモンド一族ではなく標的だったドラキュラの息子のアルカードです。
アルカードといえばかつてファミコンのシリーズ三作目「悪魔城伝説」で主人公のサポートキャラとしても登場しました。
こちらもドラキュラの息子という設定だったので恐らく同一人物!(?)
それにしても…変わり過ぎだろ!
ファミコン版はドラキュラの造形そのまま若くした感じだったのですが、今回は少女漫画に出てくる男性キャラみたいな綺麗系のお兄さんに大変身して甘い声でしゃべります。
悪魔上ドラキュラX 月下の夜想曲のシステム
シリーズ初の次世代機といえ基本的なゲームシステムは2D横型のアクションゲームのままです。
ただ従来の不気味なドラキュラ城の雰囲気を継承しつつ多くの新要素が追加され、一番の変化といえばステージクリア型からマップ探索型へと変貌したことです。
今作では複数のエリアで構成された巨大迷宮のようなドラキュラ城内部を行ったり来たりしてアイテムを集めたり固定されたボスを倒し、新たな探索場所を見つけて進んでいく、後に「メトロイドヴァニア系」と呼ばれるようになったジャンルです。
この「ヴァニア」は以降のドラキュラシリーズの名称「キャッスルヴァニア」から用いられ、スーパーメトロイドとともに月下の夜想曲もこのジャンルの代表的な作品とされています。
そして操作するアルカードは敵を倒すと経験値がもらえ規定値に達するとレベルアップできるRPG要素もあります。
他には今まではゲームのスコア程度とされていたコインやドル袋などは通過としてお店で装備やアイテムが購入できます。
お金は敵が落としたりマップ内のあらゆるところで拾え、今作ではじめて実用性のある物となりました。
悪魔上ドラキュラX 月下の夜想曲の豊富な武器とアクション
アルカードはベルモンド一族ではないので使用する武器は今までのシリーズと異なりムチではありません。
探索中に手に入れたり店で購入できる剣やヤリで戦うだけでなく、ヌンチャクとかメリケンサックとか武器のバリエーションが実に豊富にあります。
さらに特定の武器では隠しアクションが存在します。
ある武器では攻撃ボタンを連打すると自動で連射攻撃したり、波動拳コマンドを入れると大きくぶん回したり。
他にも瞬間的に敵の背後に回って攻撃する意表をつくアクションも存在します。
ただでさえ武器の種類が多いのに、武器に備わった固有のアクションの種類の多さにも驚かされますし、色々と試して発見するのも面白いです。
さらにアルカードは魔法も覚え、体力を回復できます。
他にもコウモリに変身して空を飛んだり、霧に変身して隙間を抜けたり…。
使い魔を召喚してサポートを得ることも。
悪魔城のマップを隅々まで埋めて行くにはこれらは欠かせません。
このように様々な形で多くのアクションが楽しめるようになりました。
悪魔上ドラキュラX 月下の夜想曲のデカくて怖いボスの数々
アルカードの行く手を遮るボスも個性豊かで次世代ハードの性能を活かしたド迫力満点のデカさに加え、リアルにグロく描かれていています。
中には人型の敵が100人くらい空中に固まっていて、それを攻撃で削ぎ落して本体を中から掘り起こすなんて度肝を抜かれるボスもいます。
このように次世代機になっても何から何までファミコン版の良さを崩さず、
全てがパワーアップし、多彩なアクションや演出、遊び要素が格段に広がって楽しめる作りになっています。
悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲の感想<ややネタバレあり>
項目 | 評価(5点満点) |
---|---|
システム | ★★★★★ |
熱中性 | ★★★★★ |
キャラクター | ★★★★★ |
音楽 | ★★★★ |
難易度のバランス | ★★★★ |
悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲は、2D横型マップ探索型アクションや悪魔城ドラキュラシリーズが好きな私にとっては文句なしに高い評価となりました。
上でご紹介したように武器やアクションの種類がとても多く色々な攻撃ができるので飽きずに探索や戦闘が楽しめます。
ボスは非常に数が多く強いのもいますが、レベルを上げればHPも上がりますし、回復アイテムをたくさん用意して突撃してもどうにかなる適度な難易度です。
ただマップ探索型アクションをあまりやったことない方にはゲームの進行が少々面倒くさいと思えるかもしれません。
例えば見知らぬ新たなアイテムを手に入れたところで、「これをどこで使えば先に進めるか」ということを考えます。
未踏の地はマップ表示で確認できるとはいえ、そこがどういう地形だったか、どういったアイテムが必要な場所だったかある程度は覚えていないと無駄足になる可能性があり、次に進行できるポイントを探すためにマップを隅から隅までいったりきたりする作業が発生します。
そしてゲームを進めていくと、あれ、もうラスボスのいる場所?
と思った方は多かったと思います。
そこに着くまでに
シリーズお馴染みのバンパイアバットて会ったけ?
メデューサは今回出ないの?
何が100人だって?
そもそも最初に出てきたデス(死神)はどこ行ったの?
という疑問をもったままラスボスを倒してクリアーか…と思ったところで、
文字通りの大どんでん返しが待ち構えています。
これは、いい意味でやってくれましたね!
さらにクリアー後にはおまけ要素としてあるキャラでプレイすることが可能となり、アルカードとは全く違ったアクションで新たな感覚で再びドラキュラ城を探索できるサービスがあります。(わりと上級者用)
私はこの「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」がとにかくお気に入りで10回近くはクリアしてると思います。
思えばもう発売から20年以上経ってるんですね…。
さんざん遊んでるのに何年かプレイしてないとまたついやりたくなっちゃう、
それこそ自分にとって価値のあるゲームだと思います。
あ~、こういうゲームもっとやりたい。。。
洋ゲー色の強いロードオブシャドウはなんか違うんですよね。
今作のようなメトロイドヴァニア系のゲームが好きな方には絶対におすすめできます。
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