イース2 -イースI&IIクロニクルズ-(PC98版、Win版)

1988年6月24日発売(日本ファルコム)

イース2 ゲーム批評
イースⅡは1988年に日本ファルコムからパソコンのPC88やPC98シリーズなどで発売されたアクションRPGです。

このイースⅡも前作同様に、Windowsだけでなくファミコンやセガサターンなどの家庭用ゲーム機にも移植されました。

以降もシリーズを通して様々な機種でリリースし、2019年には第9作目となる「イースIX -Monstrum NOX-」がPS4で発売されました。

このようにイースシリーズは約30年に渡る日本ファルコムの代表的なアクションRPGとなっています。

 

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出典:DMM GAMES

イースI&IIクロニクルズとは

この「イースI&IIクロニクルズ」はイースⅠとイースⅡの2タイトルを収録しています。

この2作は、パソコンでは「イース完全版」「イースエターナル」など複数のリメイク作品が存在しました。

その後PSPへ移植される際に、グラフィックを新たに書き下ろしアレンジされたBGMを搭載した「クロニクルズモード」を選べるようになったのが「イースI&IIクロニクルズ」です。

今回、こちらでご紹介させていただくWindows版はそのPSP版の逆移植となります。

 

イース2のストーリー

イース2 ゲーム批評
前回の冒険で6冊のイースの本を全て集めたアドル・クリスティンは遥か遠くの上空に浮かぶイースへと飛ばされてしまった。

その後、廃墟で気を失っていたアドルはリリアという少女に見つけられ、ランスの村へと連れていかれる。

 

イース2 ゲーム批評
村ではリリアの母が重病であること、医者のフレアが行方不明だと知らされる。

やがてフレアが廃坑の落盤事故によって閉じ込められたとわかると同時に、イースの本を持ってるアドルに村長が廃坑にある聖域に行くことを薦める。

アドルはフレアの救出と聖域を目指し廃坑の奥へと進んで行くことになる。

 

イース2の主なキャラクター

イース2 ゲーム批評アドル・クリスティン
本作の主人公で17歳の赤毛の冒険者。イースの本を6冊集めたことでイースの地へと飛ばされた。

 

イース2 ゲーム批評リリア
倒れているアドルを助けた15歳の少女。ランスの村に住んでいる。

 

イース2のシステム

ゲーム開始時に「クロニクルズモード」「オリジナルモード」を選択できます。

この「オリジナルモード」はPC88ではなくエターナルなどのリメイク版を指し、「クロニクルズモード」にすることで新しく書き下ろされたグラフィックでで楽しむことができますがゲーム中の変更はできません。

BGMは「PC-88」「オリジナル」「クロニクルズ」の3種類から選べ、こちらはゲーム中でも変更が可能です。
FM音源で奏でられる「PC-88」は当時プレイされてたユーザーには懐かしく感じるかと思います。

 

イース2 ゲーム批評
イース2のゲームは前作同様にトップビューのアクションRPGになります。

最初の村では人々と会話し、冒険に関する情報を集めることができます。

 

イース2 ゲーム批評
武器や防具をお店で購入したり冒険中に宝箱から手に入れてアドルを強化することも前作と同様ですが、イース2では新たに魔法が追加されました。

魔法は攻撃魔法だけでなく瞬間移動や特殊なものなど種類が様々で、ゲームを進行する為に幾度と使うことになりますのでMP切れなどは注意しなければなりません。

 

イース2の戦闘

イース2 ゲーム批評
前作では最初の街を出てすぐ広い草原に出ましたが、今回のアドルの最初の冒険はいきなり暗い廃坑となります。
狭くて複数に分岐されてる坑道内を探索しますが、当然魔物が徘徊しています。

 

戦闘は前作同様、「剣を振る」のではなく、剣を装備したまま敵に体当たりしてダメージを与えていくスタイルです。

正面から行くと自分も大きなダメージを受けるので少し位置をずらしたり斜めや後ろから攻撃するなどテクニックを要します。

さらに今回は序盤から狭い場所での戦闘になるのである程度の的確な操作をするだけでなく逃げる時の場所も考えなければなりません。

 

イース2 ゲーム批評
ただイース2ではファイヤーの魔法を手に入れることで遠距離攻撃をすることができるようになりました!

もちろんMPは消費しますが、体当たりと魔法を使い分けることで戦略の幅が広がります。

 

イース2 ゲーム批評
そしてイース2でも冒険の舞台の要所要所に巨大なボスとの戦いが待ち受けています。

ボスに対してもただ突撃すると甚大なダメージを被るので、攻撃をうまく避けながら僅かな隙を見つけて少しずつダメージを与えていくのは前作と同じです。

今回はファイヤーの魔法による遠距離攻撃がメインになった為、体当たりに比べて楽に思いがちですがその分ボスの行動や攻撃も多彩で難易度も全体で増しています。

 

PSP「イースI&IIクロニクルズ」デモムービー

※動画はPSP版となりますので、Windows版と一部内容が異なる場合がございます。

 

イースⅡの感想

項目 評価(5点満点)
システム ★★★★
熱中性 ★★★★
キャラクター ★★★★
音楽 ★★★★★
難易度のバランス ★★★

 

イース2 ゲーム批評
イース2の感想でまっ先に挙げたいのがオープニングです。
アップテンポでカッコイイBGMを聴きながらムービーが3分ほど流れます。

これはクロニクルズによってさらに美しく滑らかになりました!

 

イース2 ゲーム批評
一部にはアニメーションなども施され、当時では圧倒的な表現力とクオリティを誇っていました。(※画像はクロニクルズ版です。

 

大袈裟ではなく、

イースⅡのオープニングは今までプレイしてたゲームの中でトップレベルに気に入ってます!

 

ゲーム部分でいうと、イース1に比べるとファイヤーの魔法による飛び道具が増えた分、ザコ敵に関して事故的な死亡はいくらか減りましたが、アクションRPGにシューティングゲームの要素が加わった印象に感じます。

やはりボスは全体的に強く、中には魔法が利かないのもいるので前作同様ヒット&アウェーを繰り返して少しずつダメージを与えていくこと場面もあります。

(あと少し…!)というところでちょっと油断して逃げる場所を間違えたりすると連続でダメージを受けて死んでしまうなどかなりシビアな戦闘となります。

まぁこの手のゲームは何度も何度もやられて自分なりに攻撃チャンスや避けるタイミングをを身に着けるしかありませんが、イース1より長期戦になるボスばかりです。

 

 

そして難しくなったのはボス戦だけではなく、ダンジョンの構造も

廃坑は序盤にも関わらず「マジかよ!?」と思うほど分岐点が多く

イースⅡのダンジョンは全体的に複雑過ぎです!!

 

正直、ダンジョンがらみに関してはある程度のマップを頭で描けたイース1くらいの方がちょうど良く好きでした。

 

今回のイース2の冒険場所で例に挙げますと…。

イース2 ゲーム批評
階段や洞窟の出入り口が非常に多い氷山地帯。
時にはファイヤーの魔法で氷を溶かしたり氷の橋を自ら滑ることで道が開かれます。

ただどこかの洞窟に入って進んでから外に出るとすでにマップ上のどこにいるかわからなくなり迷子になっています…。

 

イース2 ゲーム批評
後半で訪れる地下水路。
これまた細く長い通路と多くの分岐ポイントが存在します。

天然の氷山ならともかく、なぜ人工のはずの水路をこんな迷路に造った?と思わずにはいられません。
後に水を抜くことで下の水路の中も通れることになるので余計にわけがわからなくなりません…。

 

本当に複雑なダンジョンは序盤から終盤まで終始続きます。
自力でやってもできなくもないですが、(PC98版は自力でやりましたが)重要アイテムを逃すと後から探すのも本当に苦労します。

これでこのゲームが嫌になるくらいなら、私のようにプライドを捨てて攻略サイトのマップを見ながらプレイするのは仕方ないと思います。

システム面においては魔法以外は前作のイースⅠとほぼ同じにも関わらず
終始、やたら複雑な迷宮探索に時間がかかるので面白さという点では前作より一歩下がるのが私の率直な意見です。

 

それでも情報を基に新たな冒険に挑み、探索しながらアイテムを発見し、巨大で個性の強いボスとの熱い戦闘など、プレイヤーを夢中にさせてくれて楽しめるゲームとなってるのは、やはり老舗メーカーであるファルコムの代表的シリーズだけのことはあります。

そしてオープニングだけでなくBGMは全体的に素晴らしいです!

この時代はソーサリアンもうそうでしたが、ファルコムの曲はサントラCDを買いたくなるほど名曲ばかりでした。

この「クロニクルズ」では同じく収録されてるイース1同様、PC98時代のサントラCDに入ってたボツ曲のアレンジバージョンが聴けるので知ってる人は感激するはずです!

 

ファルコムの昨今のアクションでいうと「東京ザナドゥ」はいつでもキャラの変更が可能ですし、1人1人が複数の必殺技を所持してるので難易度をノーマルでもそんなに難しく感じませんでした。
ダンジョンの構造に関しては「閃の軌跡シリーズ」などはオートマッピングなんて必要ないくらい単純なものです。

もちろん、昨今のゲームが全てヌルイとは思ってませんが、イース2のような「ゲームはシンプルだけど難しい」当時のファルコムの作品も独特の味があって今でも十分に楽しめると思います。

 

 

 

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