1988年12月17日発売(スクウェア)
ファイナルファンタジーⅡはファイナルファンタジーシリーズの2作目としてファミコンで発売され、その後はプレイステーション(PS1)、ゲームボーイアドバンス、PSPなどの機種にリメイク移植されています。
©1988,2010 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
LOGO & IMAGE ILLUSTRATION:©1988, 2007 YOSHITAKA AMANO
ファイナルファンタジー2は好きな育て方ができるRPG
前作ファイナルファンタジーの約一年後に発売されたファイナルファンタジーⅡは「キャラの育て方」に新しい試みを施しました。
それによりキャラごとに好きな育て方ができる自由さを楽しめます。
ファイナルファンタジー2のストーリー
パラメキア帝国の皇帝が魔物たちを使い、全世界の支配を目論んだ。
フィン王国はこれに対抗すべく反乱軍を結成する。
その最中、フィン王国の4人の若者は敵の追手から逃亡していた…。
ファイナルファンタジー2のキャラクター成長システム
従来のRPGは敵を倒して経験値を得て一定値貯めるとレベルアップして各ステータスが上がっていくことで強くなるのが大半ですが、ファイナルファンタジーⅡはそういった概念とは異なった「キャラクター成長システム」を取り入れました。
・ステータスの成長システム
キャラクターのステータスは戦闘中の行動によって戦闘後に上昇することがあります。
(場合によっては下降する)
例えば攻撃力を上げたい場合は「ちから」を増やす必要があります。
ちからを上げるには戦闘中に武器で敵を攻撃をすることで戦闘終了時に稀に「ちからがあがった」と表示され、ちからの値が上がります。
白魔法を使うと「せいしん」があがりますが黒魔法に影響する「ちせい」が下がる場合があります。
これらはコマンドを実行した回数が関係するのでいつどの戦闘でも起こりうる可能性があります。
・装備や魔法の熟練度システム
同じ種類の武器で戦い続ければ熟練度が増し、100になると熟練度のレベルが上がり、その種類の武器を装備してた時に攻撃力が増加します。
剣なら剣、槍なら槍などキャラクターによって集中して使い続けることをおすすめします。
魔法も同様に、ファイアを使い続ければファイアの熟練度が上がり、威力が増します。
つまり、好きな武器の種類や魔法をひたすら使い続けて強くできる自由度の高さを楽しめます。
なお同じ武器を両手に装備すれば若干、攻撃力が上がり熟練度の上昇値も早くなります。(成長する数値は比例せず)
ファイナルファンタジー2のパーティーのメンバー
ゲームの初めに4人分のキャラクターの名前をつけることができますが、レオンハルト(設定上つけられた名前)は開始間もなく消息不明になります。
以降、4人目にはサポートキャラが物語の進行で入れ替わりでパーティーに加わり、白魔法に優れたミンウ、素手で攻撃するヨーゼフ、女海賊レイラなど個性の強い強力な仲間が助けてくれます。
当時ののRPGでは、戦闘メンバーが変化するというのもあまり見たことありませんでした。
ファイナルファンタジーの一作目と違い、お金を払って飛空艇に乗れたりチョコボの登場などで移動できたりと、序盤から行動範囲が非常に広いです。
帝国と反乱軍の戦いに重点をおいてるせいか、前作よりファンタジー世界の要素はかなり弱めの印象があります。
その分、ストーリー性が濃くなり、「ワードメモリーシステム」も追加し、主要キャラから情報を引き出すアドベンチャー要素も濃くなりました。
ファイナルファンタジー2の感想
項目 | 評価(5点満点) |
---|---|
システム | ★★ |
熱中性 | ★★★★ |
キャラクター | ★★★ |
音楽 | ★★★ |
難易度のバランス | ★★★ |
紹介しておきながらなんなのですが、もし私が「ファイナルファンタジーで好き順番は?」と聞かれたら、どうしても最下位だけは迷わずこの「ファイナルファンタジーⅡ」になってしまいます。
決してこの「Ⅱ」が駄作というわけではないのですが、以降の作品ごとのシステムの高さや派手さ、育てる面白さに比べるとこのⅡは「キャラクター成長システム」の特徴がマイナスに作用している印象が強いからです。
良い言い方をすれば「自由度が高い」なのですが、実際のところ欠点だらけなのが私の中でⅡの評価を大幅に下げてます。
それはどうしても批評をするうえでスルーできないところです。
熟練度を上げられる裏技
まず武器などの熟練度を短時間で上げられる有名な裏技をあえて紹介します。
パーティーの最後のメンバーのコマンドを実行する前にBボタンで前のキャラに戻ってコマンドを再入力すると前回の行動の効果がなんと「残っている」のです。
例えば4人パーティーで3人目が「たたかう」を選択し、4人目の番でBボタンを押して3人目のコマンド選択に戻り、再度「たたかう」を選ぶと、3人目は1ターンで2回分の「たたかう」を選択した効果になります。
行動を実行し数だけ成長できる熟練度システムの性質上、1度の戦闘で何回もこのコマンドキャンセルを使えば一気に熟練度を稼ぐことができます。(上昇値は比例しない)
さらに4人目から一気に1人目まで戻ることで、最大3人分の熟練度の上乗せが可能です。
ただこの作業はやっていてまったく面白くありません。
「そんなの卑怯だ」「知ったところで別にやろうとも思わない」という声もあるかもしれませんが、
武器などの熟練度レベルが上がってくると普通の戦闘終了後でも「1」すら熟練度が上がってないことが多々あります。
決して雑魚を相手にしてなくても。
結果、お金以外は時間の無駄になってしまいます。
なのでこの裏技を使った方が実際に効率がいいのです。
もちろん、コマンドのキャンセルなので魔法にも利用できます。
ファミコン版のドラクエⅢも同様の現象があり、
最初の3人が「ぼうぎょ」を実行し、Bボタンで1人目に戻って3人「たたかう」を選択すれば
3人とも防御の効果を残したまま攻撃が可能になるのです。
これらはおそらくですが
一度選択したコマンドをBボタンで戻った場合、効果を消すことを考慮してなかったプログラム上の問題と推測されます。
残念ながらFF2ではこれを知るとまともにやろうなんて考えなくなってしまいます。
パーティーアタックとチェンジの魔法
他には仲間を攻撃することで意図的にHPを削ることができ、結果として戦闘終了後にHPが上がりやすくなります。
仲間を攻撃→ケアルで回復→、さらに攻撃
など本当によくやってて攻撃回数やケアルの熟練度、HPのアップなどに役立ちました。
ただ、MPは魔法を育ててないと消費量が低くて最大値を上げにくいので、ある程度ゲームが進んだら弱い敵に「チェンジ」の魔法を使ってその敵とHPやMPを入れ替え、一気に消費させることで上がりやすくなります。
盾の存在
FFⅡをプレイしていた方で「まったく敵から逃げられない」と思ったことはありませんか?
それは両手とも武器や弓矢のキャラばかりで盾を装備してないばかりか盾の熟練度もろくに上げていないのではないのでしょうか。
盾は回避率に影響するだけと思われがちですが、なんとⅡでは「逃走率」にモロに影響します。(必ず逃げれない敵もいますが。)
両手武器の方が敵に大きくダメージを与えられるし熟練度の上げ方にも効率はいいですが、盾も疎かにできるものではありません。
普通に考えると盾を装備すると重くなって逃げにくくなると思いますが、なぜこんな斜め上をいく驚きの仕様にしたのでしょうか??
ファイナルファンタジーⅢの記事でも述べましたが逃げるがらみは本当にどちらもひどかったですね。
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魔法も育てるのが面倒くさい
ケアルのような回復魔法は頻繁に使用するので普通に使っていけばドンドン熟練度があがり、回復力も増します。
ただ攻撃魔法や補助魔法は意図的に、積極的に育てなければレベルは上がりません。
…となると、「それなら武器育てりゃいいや」という結論になってしまうのです。
しかもストーリー後半で手に入る究極の魔法も熟練度レベル1から!
…ここまできてまともに1から育てる気がしません。
実際この魔法使わなくてもクリアは全然可能です。
ただ稀に物理攻撃が利きづらい敵もいるから攻撃魔法の一つか二つの属性はある程度育てた方がいいのがまた厄介な話です。
遅すぎるよ…兄さん!
コマンドキャンセルなどで序盤に「これでもか」というくらい強くして行けば楽にゲームを進めることができます。
そして終盤でようやくレオンハルトと再会するわけですが…。
「弱っ!!!」
そう思っても4人目の配置なのでキャンセル技も使えません…。
もし逆にパーティーメンバーに比べてレオンハルトが強いと感じたのならまだ成長が足りないのでラストダンジョンはまだ厳しいと思ってください。
以上のことからせっかくの自由度が高く画期的だった「キャラクター成長システム」も、その問題の多いシステムのせいでプレイヤーは「邪道な育て方に頼るのが最も効率いい」ということに気づき、結果的にゲーム上の随所でバランスが悪くなるところが目立つ本末転倒なシステムになってしまいました。
ただこの「ファイナルファンタジーⅡ」が普通のレベル上げという概念のRPGだったら「ただのストーリーの面白いRPG」という印象だけしかなくなり、話題もさらになくなったと思われます。皮肉なことに。
それにこのシステムが不評だったのか以降のシリーズで「Ⅱのような武器や魔法を育てるシステム」は一切見かけなくなりましたが、アビリティーやマテリアなど違った形で好きなキャラの育て方ができるようになり、結果として多くのヒット作を生み出した「ファイナルファンタジーシリーズ」が築き上げられたのかもしれません。
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