1987年12月18日発売(スクウェア)
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ファイナルファンタジーはドラクエに匹敵する可能性は一作目から備えてた
ドラゴンクエストの大ヒットの影響でファミコンにRPG(ロールプレイングゲーム)というジャンルが一気に広がりました。
そして1987年、当時のスクウェアからもゲーム雑誌の一面に豪華スタッフを連ねたRPGの宣伝広告を出すようになりました。
それがこの「ファイナルファンタジー」です。
今でこそゲームをする人なら知らないと人はいないといっていいほどの超メジャータイトル。
その一作目はどのような内容だったかご紹介させていただきます。
ファイナルファンタジー1発売当時の時代背景
ファイナルファンタジーシリーズとドラゴンクエストシリーズを発売しているスクウェア・エニックスは2003年4月以前はFFのスクウェアとドラクエのエニックスとして別々の会社として運営してました。
ドラゴンクエストが発売された時、世間にRPGの面白さを浸透させ、様々な面で進化したドラクエⅡでドラクエシリーズの地盤はすでにできあがってました。
そして1988年2月10日にすでに大注目のドラクエⅢの発売が決まってた約三か月前に発売されたのがこの「ファイナルファンタジー」の一作目です。
今にして思えばすごい挑戦的な感じもしますね。
ゲーム雑誌の広告では幻想的なイメージイラストで描かれ、始めは「ドラクエシリーズとまた違った形のRPGが出るんだ」くらいの感じで「あ、スクウェアて、あのDOGか一!」と思い出しました。
スクウェアは1986年、87年にかけてファミリーコンピュータのディスクシステムにオリジナルブランド「DOG」としてゲームを立て続けに発売していました。(正確にはすべてがスクウェアというわけではありませんが。)
DOGでは「水晶の龍」「クレオパトラの魔宝」「ディープダンジョン」などどのゲームも今までのファミコンにはなくどちらかといえば憧れだったパソコンゲームのテイスト近く、美しいグラフィックで確立された世界観を持ってました。
ディスクシステムのゲームといえば任天堂はもちろんですが、次に盛り上げてたのは間違いなくDOGです。
このDOGのゲームが好きだった私はこのRPGというジャンルに新規参戦したファイナルファンタジーはそれだけ非常に期待が高まったものです。
DOGのゲームをプレイしてなければ、当たりかはずれかわからない新作RPGのファイナルファンタジーをわざわざ発売日に買おうとは思いませんでした。
ファイナルファンタジー1の先制攻撃!?
初代ファイナルファンタジーは、もう一度書きますがドラクエⅢが発売される約三か月前に発売しました。
ドラクエはⅢになって初めて職業の概念ができ、自由に好きな職業のキャラとパーティを組んで冒険に出れるようになりました。
さらに不死鳥ラーミアに乗ることでモンスターとのバトルを避け、大空を飛びながら世界各地を移動できるのです。
面倒なふっかつの呪文を廃止し、バッテリーバックアップによるROMカセットへのセーブデータの保存ができるようになりました。
一方のファイナルファンタジーは6つのジョブの中から4人分それぞれ好きなジョブを選択でき、後にクラスチェンジで上級職へとパワーアップできます。
さらに船は2倍速、飛空艇は4倍速のノンエンカウントで高速移動でき、バッテリーバックアップのセーブも対応しています。(一カ所だけですが)
ディスクシステムのゲームはセーブができますが、それまでファミコンのゲームでパスワードではなくバッテリバックアップのゲームはあまり記憶にありません。
つまりファイナルファンタジーは
ドラクエⅢのいくつかの新要素を近い形で発売前に先に適用していたのです。
ファイナルファンタジー1のストーリー
土・火・水・風の4つの力がおさえらえ、世界が暗黒に包まれたなか、四人の若者がコーネリアの地に辿り着く。
クリスタルを持つ彼らは光を取り戻すための冒険にでることととなり、まずはコーネリアの王女をさらったガーランドの住む城に救出に向かうことになる。
ファイナルファンタジー1のキャラクター
ファイナルファンタジーは名前が定められた固定のキャラクターはいません。
始めに4人分、名前とジョブを設定します。
ジョブは戦士、モンク、シーフ、赤魔導士、白魔導士、黒魔導士と6種類あり、キャラメイクを4人作る時に、どのジョブを選択するかが決めます。
戦士、戦士、戦士、戦士など4人とも同じジョブにするという編成も可能で、周りの友達と比べると予想以上に色々な組み合わせがあり、それによりゲーム進行において楽な部分や苦労する部分も変わるので面白い所です。
私が初回で選択したのは戦士と白魔術師、黒魔術師とあとはよくわからなかったモンクです。
モンクて何?くらいの感覚で入れたのですが、ヌンチャクくらいしか装備できずミスの連発で時には白魔術師よりも与えるダメージが低く、(使えねえなーこいつ)と大変なお荷物を抱えたと思ってたのですが、後に大変貌を遂げることになるのです。(詳細は下記感想で)
ファイナルファンタジー1は色々型破りなRPG
それまではRPGというとドラクエシリーズしかろくにプレイしてなかった為、あえてドラクエを「標準的なRPG」とするとファイナルファンタジーは型を破った驚き仕様の連続でした。
・ゲーム序盤でもうボス?
・タイトル画面なし?と思いきや最初のガーランドまでがプロローグ扱いでその後にタイトル表示
・わりと序盤で船に乗れる
・「にげる」コマンドが1ターンで4人分実行でき、1人でも成功すれば逃げられる
・攻撃のミスがやたら多い
・魔法を買う
・戦闘時は武器ごとにグラフィックが変わる
・魔法のエフェクトもそれぞれ違う
・敵が最大9匹同時に現れる
・デカいボスの迫力と恐怖感
・それまでの流れを無視して急に強い敵が出てくる
ファイナルファンタジー1の感想
項目 | 評価(5点満点) |
---|---|
システム | ★★★ |
熱中性 | ★★★★ |
キャラクター | ★★★★ |
音楽 | ★★★★ |
難易度のバランス | ★★★ |
今ではドラクエに匹敵するメガヒットシリーズのファイナルファンタジーは一作目にしてその可能性は要所要所に感じました。
ただ、やはりドラクエと比べてしまうとストーリー、グラフィック、音楽は決して負けてませんが戦闘がらみのシステム面はちょっと粗い感じがしました。
洞窟などではエンカウント率が高く、戦闘中はミスがちょっと多すぎです。
そして急に強い敵が出てきたと思ったら、その敵は場所固定で絶対逃げられず数もランダム、HPが満タンでもなぜか一発くらって殺されたり…。(ピスコディーモンにマインドフレア、お前らのことだよ!)
この辺りが理解不能で町の人がそういった警告をするくらいのセリフがあってもよかった気がします。
結局戦闘がらみはファイナルファンタジーⅢまで、すべて何かしら不満点がありました。
後半は雑魚敵の全体攻撃で壊滅的なダメージを食らうこともあります。
ポーションは99個まで持てるとはいえ、回復力は弱いしまとめ買いができない為、1個1個買わなければなりません。
パーティーに白魔術師、せめて赤魔術師が一人もいないとかなり厳しい冒険になります。
救済措置か、後半「いやしのつえ」という無限に全体回復できるアイテムが手に入りますが回復力は弱いです。
そのくせラスボスがケアルガ(完全回復)を使います。
ドラクエⅡでもハーゴンやシドーがベホマを使いましたが、元々そこまでHPの多い敵でもないですし短期決戦のつもりでガンガン攻めてもたとえベホマを使われても勝つことが可能です。
ただファイナルファンタジーのラスボスはそれなりにHPが多く、追い込んだつもりでもケアルガ使われるとやがてMP不足に陥り、かなり戦況が悪化するため、こちらの方が運の要素が強いですね。
最後に残念だったのはセーブ箇所が一つだけ、ということ。
新しくゲームを始めるにはラスボス倒した最強データでもためらわずに消すしかありません。
※PS版ではセーブ箇所が増えたりアイテムのまとめ買いが出来たり、プレイヤーにとってメリットばかりでFC版に比べてデメリットはとくにありません
ちなみに序盤はミスが多くてまったく、全然、本当に役に立たなかったモンクというジョブですが、クレセントレイクの町あたりでレベル上げしてた頃、なぜかヌンチャクをはずして素手になると攻撃力と命中率が増え、急に敵に与えるダメージが増えたばかりか、まったくミスをしなくなりました。
その後クラスチェンジして「スーパーモンク(マスターモンク)」になったころには、12回ヒットとかクリティカルヒットを連発し、戦士を上回る怪物的な強さを発揮してくれます。
これは最初から素手では攻撃力がヌンチャクなどの武器装備よりも弱いため、レベルが上がるにつれて素手とヌンチャクなどの攻撃力の差が縮まってきて、最終的に素手の方が強くなる仕様なのではないかと思われます。(詳しく調べてません。)
周りではシーフが多くモンクを使ってる人があまりいなかったため、友達に見せると「すげ~」とか言われました。
ありがとう、モンク。文句ばっか言ってごめんね。
舞台は草原や砂漠から火山、海底神殿、宇宙、さらに過去にタイムトリップしたり非常に様々な場所を冒険することができます。
ガーランドから始まり、船を手にする為に海賊と戦ったり、序盤からイベント戦闘が多く、土、火、水、風のカオスという強敵もいて現在とは違い、ゴチャゴチャした余分な物が一切ない正統派のファンタジーRPGとなってます。
このように「ファイナルファンタジー」は一部の粗さはあるものの、一作目にして冒険ファンタジー色の非常に強い私好みの作品でした。
そして当時の周りの友人達とはそれぞれパーティ編成が異なるから異常に話も盛り上がりました。
つまりファイナルファンタジー1は一周目とは違うパーティ構成で二周目を始めることにより、また違った難易度や印象でゲームを楽しむことができる作品でもあります。
ファイナルファンタジーⅡ -FF2-(FC版、PS版)
キャラクター成長システムを採用し、戦闘時の行動によって、終了後にキャラクターの特定のステータスを上げることができ、装備や魔法は同じものを使えば使うほど強くなっていきます。このように自由度が高くプレイヤー好みのキャラクターを育てる楽しさが味わえます。(18/03/31)
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ファイナルファンタジーⅢ -FF3-(FC版、DS版)
ファイナルファンタジーⅢ(FF3)はジョブチェンジシステムの採用で数多くのジョブを使用でき、敵の攻撃に適したジョブの能力で対処します。
またBGMは良曲ばかりで最高のクオリティですが、ゲーム進行の辛さはシリーズ内で有名です。(17/11/06)
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ファイナルファンタジーⅣ -FF4-(SFC版)
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ファイナルファンタジーⅦ -FF7-(PS版)
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