2004年8月27日発売(アリスソフト)
ランス6はシリーズ初の3Dダンジョン形式のRPG
Rance Ⅵ -ゼス崩壊-(ランス6)はアリスソフトの看板タイトル「ランス」シリーズ第6作目です。
強烈な傲慢・鬼畜主人公ランスが繰り広げるこのシリーズは平成元年に発売した1作目から2017年の10作目まで平成の約30年間とともに活躍して幕を閉じました。
今回ご紹介するランス6はシリーズで唯一となる3Dダンジョンを採用したRPGです。
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出典:FANZA GAMES
ランス6 -ゼス崩壊-のストーリー
いつものように気の向くままな生活を送りお金が無くなった為ランスは仕事を引き受けに魔法王国ゼスを訪れる。
しかしゼスでは魔法使いとしての能力が評価される国である為、自身の下僕としている魔法使いのシィルは優遇され、ランスは迫害を受けた上、投獄されることになる。
表面上は裕福で平和に見えるゼス王国は実際には魔法使いがいばりまくり使えない者が虐げられる国家であった。
この国の現状、というよりも自分自身が冷遇されたことに苛立ちを感じたランスはレジスタンス集団に入り、ゼスを転覆させる為の活動をすることになる。
ランス6 -ゼス崩壊-のキャラクター
ランス:正義や秩序は関係なく自分の欲望のままに動く女好きの鬼畜戦士。
シィル:ランスが下僕にしている魔法使い。ランスの身の回りの世話などなんでもやらされてる。
マジック・ザ・ガンジー:ゼス王国の王女。努力家で勉強も魔法も優秀。
この他、シリーズでお馴染みの見当かなみ、魔想志津香、マリア・カスタードなども登場しランスの冒険に力を貸してくれます。
ランス6 -ゼス崩壊-のシステム
ランス6は拠点画面からイベントのコマンドを選択してゲームを進行していきます。
このイベントはメインストーリーの他に、仲間と親交を深めたり技能を習得したりサブイベントなど色々と種類があります。
次作となる戦国ランスでもこれに似た形のイベント選択形式が採用されています。
なおランス6では各イベントを実行するには蟹玉(赤)、猿玉(黄)、鷲玉(緑)が指定数だけ必要となり、所持数が不足している場合はそのイベントは実行できません。
これらの玉はダンジョンの冒険功績に応じて取得できたりします。
そして拠点画面から「移動画面へ」を選択するとマップへと切り替わるので冒険場所を選択できます。
場所はストーリーやイベントが進めばどんどん増えて行きますが、それぞれ「FP値」が設定されており、出撃するキャラクター選択時にFP数値を下回るキャラクターは参加できません。
そして各冒険場所に入ると3Dダンジョンへと切り替わりまが、ダンジョンといっても地下迷宮ばかりではなく、野外で森などを迷路にしたてた場所もあります。
通路には星やハートなどのオブジェクトが浮遊していて接触するとイベントが発生します。
なおランス6はオートマッピングに対応しているので画面左下に簡易マップが表示され、いくらかダンジョンの構造や自分の通った道は把握がしやすいようになっています。
ランス6 -ゼス崩壊-の戦闘
ダンジョンを探索すると戦闘シーンに突入することがあります。
戦闘は前衛3人、後衛3人づつまでで最大6人参加できます。
基本的に従来のRPGと同様、ターン制のコマンドの選択式になりますが、ランス6の各キャラクターにSP(活動力)が設定されているため、同じキャラクターが何回も続けて戦闘に参加するとやがてSPが0になり参加できなくなるので注意が必要です。
さらに各キャラクターには才能限界(レベルの上限)が設定されていて、通常はそれ以上成長することができません。
ランスによって各女性キャラとの特定イベントを発生させることで成長の限界を増やすことができるようになります。
ランス6 ゼス崩壊のオープニングムービー
※このシリーズは18禁です。
ランス6 -ゼス崩壊-の感想
項目 | 評価(5点満点) |
---|---|
システム | ★★★★ |
熱中性 | ★★★★ |
キャラクター | ★★★★ |
音楽 | ★★★★ |
難易度のバランス | ★★★★ |
私は過去に女神転生やディープダンジョン、ダンジョンマスターなどの3Dダンジョン形式のRPGをプレイしたことはありますが、どれも攻略本などでマップを見ながらのプレイでしたのでこのジャンルは面倒なイメージがありました。
なのでランスシリーズはほぼ遊んでいましたが、ランス6だけは苦手なジャンルだったのでシリーズの中でも敬遠してました。
でも実際にプレイしてみるとダンジョンと言ってもファミコン時代の無機質なダンジョンではないですし、簡易マップがあるだけで探索そのものはまったく問題ないことがプレイしてすぐにわかりました。(しかも一つ一つはそこまで広くない。)
気づけば「普段のランスシリーズ」を遊んでる感覚でランスの鬼畜な人間性が繰り広げる会話やストーリー展開を楽しんでました。
ただランス6は従来のRPGと少し異なり、上記で紹介した通り出撃メンバーやレベルの成長限界などの制限があります。
ランス6をプレイしてないとそこは厳しいイメージを持たれるかもしれせんが、実はこれらの制限がいい意味でゲームのスパイスというかアクセント的な役割を果たしています。
というのもこのゲームはとくに強いキャラと使えないキャラがはっきりしているのですが、この制限のおかげで強いキャラばかりをずっと使い続けるということができず、ボスに辿り着いた時に必ずしもベストメンバーで挑めるとも限りません。
つまりなるべくそのステージのボスとベストメンバーで戦う為には、ダンジョンの移動中の雑魚戦などをいかにメンバーのコストをおさえて切り抜けるか、どこで入れ替えを実行するかが重要となるので、RPGでありがちな「戦闘がダレる」ということがなく常に緊張感を維持したまま冒険ができます。
さらにイベントに必要な玉探しなども並行できるのでレベル上げ作業でもモチベーションが下がらず楽しめます。
こうした「制限の良さ」は後のランス・クエストやランス10でも発揮されています。
いずれも編成できるキャラクターが何十人といますが、スキルに使用制限を設けることで、戦闘を繰り返すとスキルが実行できなくなり何もできなくなるので他のメンバーと入れ替えていく必要があり、自然に色々なキャラクターを使用しての戦闘が楽しめるようになっています。
ランス6のダンジョンはそこまで構造が複雑ではなく、悩むのは迷路ではなく進行する為のキャラクターの使いどころだと思います。
それはむしろ苦痛に感じるのではなく、自分なりの戦略を練れるというゲームの面白いポイントです。
クリア後には挑戦ミッションなどが発生して真のエンディングを目指すのでボリュームもそれなりにありますので興味があればプレイしてみて下さい。
なおランス6は2004年発売なので随分古いですが、ご購入を検討されてる方はパッケージの廉価版よりもいくらか格安でWindows8や10にも対応しているダウンロード版をおすすめします。
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