スーパーエクスプレス殺人事件(FC)

1990年3月2日発売(アイレム)

スーパーエクスプレス殺人事件の感想

西村京太郎氏のファミコントラベルミステリー第2弾

2022年3月2日、ミステリー作家の巨匠・西村京太郎氏が亡くなりました。(享年91歳)

 

私は長年、西村氏の書く電車の時刻表トリックを中心としたトラベルミステリー、十津川警部シリーズのファンで原作やテレビドラマを数多く見てきたので非常に残念に思います。

心よりご冥福をお祈り致します。

 

西村京太郎原作の作品は小説やテレビだけでなく、過去にはゲームでも出されています。

今回は追悼の意を表すとともにファミコンでリリースされた2作目にあたる「スーパーエクスプレス殺人事件」をご紹介させていただきます。

 

スーパーエクスプレス殺人事件のストーリー

スーパーエクスプレス殺人事件の感想

東京発新大阪行きの新幹線ひかり323号(通称・シンデレラエクスプレス)が終点の新大阪に着いた頃、グリーン車内で女性の絞殺死体が発見される。

現場がツイン個室の中だったことから、警察は被害者と同乗してた男性を有力な容疑者として公開する。

 

この時大阪での仕事を終えたばかりの警視庁捜査一課の亀井刑事は被害者が東京のファッション会社シラノの社長と知り、東京に戻って捜査を引き継ぐことになる。

 

そいて亀井刑事が会社や被害者の交友関係を当たっていく中、東京でも新たな殺人事件が発生する…。

 

スーパーエクスプレス殺人事件のキャラクター

スーパーエクスプレス殺人事件の感想
亀井刑事
警視庁捜査一課のベテラン刑事。通称カメさん。
冷静な十津川とは逆に、感情的になりやすいが人情家な一面もある。

今作ではプレイヤーは亀井刑事を操作することになるので画面上に登場することはほぼありません。

 

スーパーエクスプレス殺人事件の感想
十津川警部
警視庁捜査一課の警部。
亀井の上司であり、よくコンビを組んで数々の事件を解決してきた。

今作では捜査一課内で亀井から報告を受け、事件の指揮を執っていく。

 

この他、捜査一課の西本刑事や北条刑事のサポートを受けながら捜査を進めていきます。

 

スーパーエクスプレス殺人事件の感想

そして被害者・野上君子の夫や会社関係者など多くの人物が物語に関わってくることになります。

 

スーパーエクスプレス殺人事件のシステム

スーパーエクスプレス殺人事件の感想
前作の「ブルートレイン殺人事件」同様、今作もコマンド選択方式のアドベンチャーゲームとなります。

表示されるコマンドから任意に行動を選択し、登場人物から色々と話を聞いたり行く先々で調べ事件の手掛かりを見つけて捜査を進めていきます。

 

なお前作「ブルートレイン殺人事件」では亀井刑事と西本刑事が別々の事件の捜査を担当してプレイヤーは途中で切り替えることができた「ザッピングシステム」が搭載されていましたが、今回は排除されています。

 

スーパーエクスプレス殺人事件の感想ただ、西村京太郎ミステリーでお馴染みの時刻表トリックは健在です。
犯人の足取りを掴むことで殺人が可能か否か判明します。

 

スーパーエクスプレス殺人事件の感想さらに今回は新たにモンタージュが追加されています!

目撃者の証言を参考に目や口などを組み合わせて特定の人物の顔を作り上げます。

 

スーパーエクスプレス殺人事件のハイライト

スーパーエクスプレス殺人事件の感想事件現場は新幹線の2階建て車両の個室の中。
ドアの鍵はカードが使用されますが、死体発見時には見当たりません。

 

スーパーエクスプレス殺人事件の感想君子の夫・豊の友人であるデザイナーの正木。
彼の証言からは度々助けられることになります。

 

スーパーエクスプレス殺人事件の感想

君子が経営してた会社「シラノ」は、メンズファッションブランド「ナイト」との業務提携の話が進行していた…?

 

スーパーエクスプレス殺人事件の感想そんな中、新たな事件が発生!

君子は事件の前に車内で写真を撮られていたことが判明する。

 

犯人の動機やトリックとは一体…?

 

スーパーエクスプレス殺人事件の感想

項目 評価(5点満点)
システム ★★★★
熱中性 ★★★
キャラクター ★★★
音楽 ★★★
難易度のバランス ★★★

 

前作のブルートレイン殺人事件と同様のコマンド式アドベンチャーこそ変わりませんが、捜査する人物を切り替えることができたた前作と異なり、今回はプレイヤーは亀井刑事のみを操作して事件に挑むことになります。

ザッピングシステムの排除は残念ですが、一つの捜査に集中できるという意味ではアドベンチャーゲーム初心者にはやりやすくなっています。
(操作人物を切り替えると片方が進まないともう片方が進まないなどの箇所があった為。)

 

今回はモンタージュをゲームに取り入れたのは非常に面白い試みで評価できるところではありますが、一度しかやる機会がなかったのはなんかもったいなく感じます。(乱発するものでもないですが。)

ただ思い描いてた人物の顔を作るにも細かい特徴を覚えておらず、選択の幅が広く正解になかなか辿りつけず人によっては悩む可能性があります。(ちょっと難しい?)

 

全体的に見ると車内での殺人事件からはじまり、その後のストーリー展開などは小説やテレビで慣れ親しんでいる西村京太郎ミステリーのテイストそのものなのでファンなら楽しめるのは間違いないです。

ただ、あくまでファミコンの前作である「ブルートレイン殺人事件」と比べるとなると
前述したザッピングシステムの排除、時刻表トリックの実際の検証も排除、キャラクターの魅力、何よりも同じ場所を何度か行ったり来たり繰り返すなど、前作のように東京を離れ地方の景色や特色に触れるトラベル要素が薄いのが残念なところです。

その為、「どちらが面白いか?」と聴かれればブルートレイン殺人事件の方があらゆる面において軍配が上がると思わざるを得ません。

でも、ストーリー、事件の全貌の構成などは決して前作にも劣らず、西村京太郎が書く読者(プレイヤー)を夢中にさせるしっかりしたその後の展開への期待や緊迫感が楽しめます。

 

もう今後は西村京太郎氏の新作が書かれ世に出ることがなくなるのは非常に残念なことですが、小説だけでなくファミコン時代にも残した「遺産」にも注目して体感してみることもおすすめします。

 

 

 

また、前作のブルートレイン殺人事件も興味がありましたらプレイしてみてください。

 

 

ブルートレイン殺人事件(FC)

西村京太郎ミステリーブルートレイン殺人事件 ゲーム批評ブルートレイン殺人事件は推理小説界の巨匠・西村京太郎氏原作のアドベンチャーゲームです。ザッピングシステムの導入により二つの事件を交互に進めたり、時刻表を参考に列車の乗り換えトリックを暴くなど独自の要素が楽しめます。(21/02/26)
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