探偵神宮寺三郎 PRISM OF EYES(PS4版)

2018年8月9日発売(アークシステムワークス)

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES

© ARC SYSTEM WORKS

14年ぶりにコンシューマ機に復活した神宮寺三郎!

探偵神宮寺三郎シリーズの新作「探偵神宮寺三郎 PRISM OF EYES(プリズム・オブ・アイズ)」が前作から約1年ぶりの2018年8月に発売しました。

 

シリーズ25周年記念作品「復讐の輪舞」が2012年、前作のシリーズ30周年記念作品「GHOST OF THE DUSK」が2017年だったので次回作はいつになることやら…と思ったらたった一年でしかも「KIND OF BLUE(PS2)」以来、14年ぶりのコンシューマ機の神宮寺三郎の復活で驚きです。

 

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES

最先端のPlayStation4やNintendo Swichでの発売だけあってグラフィックの強化はもちろん、新作3本に加えて携帯機のリメイク作品をなんと10本も収録という大ボリューム!
さらにお馴染みの「謎の事件簿」と神宮寺三郎新章の体験版も付属しました。

久々に携帯機から据え置き機に戻ったことでたっぷりと「神宮寺」の事件が捜査できます。

探偵神宮寺三郎シリーズの主なキャラクター

メインキャラクターは今までと同様に新宿歌舞伎町に探偵事務所を構える主人公の「神宮寺 三郎」、美人で有能な助手の「御苑 洋子」、刑事でありながら探偵の神宮寺とは深い友人関係にある新宿淀橋署の「熊野 参造」の3人です。

さらに今回の「プリズム・オブ・アイズ」は3人それぞれが主人公の新作ストーリーが用意されています。

 

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES毎回イメチェンする助手の洋子さん。今回は髪を赤く染めてます…。

探偵神宮寺三郎 PRISM OF EYESの収録ストーリーとおまけ要素

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES
「PRISM OF EYES」に収録された中で完全新作はストーリー3本と謎の事件簿であわせて4本。
他には携帯アプリからDSや3DSに収録されていたショートストーリーのリメイク作品が10本。
計14本に加えて神宮寺三郎新章と銘打った「ダイダロス」の体験版もプレイできます。

 

・探偵 神宮寺三郎 「虚飾ノ夜」
・探偵助手 御苑 洋子「死者に捧げる石」
・刑事 熊野参造「魔鏡の真実」

・「時の過ぎゆくままに」(リメイク)
・「6枚の犯行」(リメイク)
・「防煙を探せ!」(リメイク)
・「アオイメノリュウ」(リメイク)
・「イヌと呼ばれた男」(リメイク)
・「ふた色の少女」(リメイク)
・「託された指輪」(リメイク)
・「椿のゆくえ」(リメイク)
・「果断の一手」(リメイク)
・「連鎖する呪い」(リメイク)

・謎の事件簿「三郎と謎の秘宝」

・「ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ」(体験版)

 

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES新作の「虚飾ノ夜」は車を運転中の神宮寺が暴走する車に遭遇し、食い止めるところからストーリーが始まり、その直後に学生時代のボクシング部の同期に久々に会うことに。
その男は何者かに追われてる様子があり、神宮寺は調査に乗り出すこととなります。

メインとなる新作は随所でアニメーションやキャラボイスが発生します。

 

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYESDSや3DS版に収録された携帯アプリの作品もフルHD画質でリメイクされているので、話を覚えていてもまた違った印象でストーリーを楽しむことができます。

 

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES「ダイダロス」は第6作目の「夢の終わりに」の前日譚、神宮寺三郎・新章として発売が予定されています。
収録されている体験版では神宮寺三郎の幼き頃の祖父との交流が描かれています。

 

探偵神宮寺三郎 PRISM OF EYESのシステム

今作は過去のシリーズ同様、コマンドを選択して物語を進めて行く「コマンド式アドベンチャーゲーム」です。

神宮寺シリーズは作品によっては「ザッピングシステム」で調査する人物を切り換えたり「トークプロファイル」で人との会話の駆け引きをおこなったりなど様々な形で違ったシステム面の試みがありました。

今回は一部のストーリーで強制的に捜査キャラが変わったりトークプロファイルもありますが、捜査に関わる完全な新システムの導入はないようです。
寂しい反面、物語に集中して推理を楽しめる内容となっています。

 

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES新作ストーリーでは一部「Search」モードなどの特殊操作で隅々まで現場の状況を調べたり、自力で推理して謎を解く場面があり、リメイクの作品より若干難易度が上がります。

 

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYESお馴染みのパスワードは今作でも健在。
ゲーム内に隠されたパスワードを見つけて入力することでギャラリーなどのおまけ要素を開放できます。
HINTがあるので全部見つけるのは容易い?かも。

 

探偵神宮寺三郎 PRISM OF EYESの感想

項目 評価(5点満点)
システム ★★★★
熱中性 ★★★★
キャラクター ★★★★
音楽 ★★★★
難易度のバランス ★★★★

 

私の中でいつからか神宮寺三郎シリーズは「気軽に寝っ転がりながら携帯ゲーム機でやれる事件物」というイメージが確立されてしまってましたが、PS4のHD画質の美麗なグラフィックをテレビの大画面でプレイできるようになったのはそれはそれで嬉しいです。

ここ最近の携帯機で出ていた神宮寺シリーズはメインの長いストーリーの他に数本のショートストーリーが収録されていました。
前述したとおり、メインストーリーは独自の捜査システムが導入されていることが多かったのですが、今回はホームページで紹介するような真新しい試みはとくにない為、賛否がわかれるところです。
トークプロファイルは好きじゃないのでやりたくなかったのですが(苦笑)。

あと、事件の状況などはよく把握してメモなども確認することが大事です。

ストーリーによっては選択肢から複数の組み合わせを選ぶ場面が発生するのできちんと推理して正しい組み合わせを選ばないと先に進めない箇所があります。
(わからないからといって適当に何十通りも試すようなことをしない為に)

 

探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES
アドベンチャーゲームなのでストーリーの内容は細かく触れることはできませんが、ホードボイルドな世界観、目の覚めるような意表を突いた展開などストーリーの続きが気になり止め時に困るなどは変わらず「いつもの神宮寺シリーズ」です。

BGMも過去の作品の曲を用いてアレンジしたり、今回は特にジャズテイストのアダルトな曲の数々が際立ちクオリティが非常に高く物語の盛り上げに貢献しています。

 

ただ新ストーリーは3本と言いつつも他のリメイク作品とプレイ時間はさほど変わりません。
私としては1本でもいいので「ドカッ」とやりがいのある骨太な長時間できる新作ストーリーと、おまけ要素として5本くらいのリメイク作品で良かったのですが。。

新作に注目が奪われがちですが、リメイク作品の「時の過ぎゆくままに」「防煙を探せ!」「椿のゆくえ」は今やっても面白さは色褪せていません。

特に「椿のゆくえ」は「ネットで知り合った恩人を探してほしい」というかなり異質な依頼をある少年から受けることになりますが、学校を休みがちだった少年が恩人を見つけるために必死になって強く成長する姿を描いていく展開には感動さえ覚え、今作にリメイクとして収録されることで改めて「神宮寺三郎」のストーリーの多彩な面、奥深さ、面白さが知れ渡ってほしいものです。

「時の過ぎゆくままに」のオリジナルはファミコン版でありながら本当に良く練り込まれたストーリーでDSだけでなく今回も再びリメイク作品に選んだのはそれだけファン人気も高くメーカー側でも自信がある作品なのかもしれません。

ただ、ファミコン版のメインのBGMがすごくカッコ良く豪造親分と対峙した時の曲も軽快でユニークだったのですが、DS版ではメインBGMは糞だるいスローテンポに劣化し、豪造親分の方はカットされてました。
今回はどうか、と思ったらやはりアレンジされててファミコン版には遠く及びませんでした。

 


一つシステム面に難点を挙げるとするならばUIがらみで、現在選択してるコマンドがパッと見でわかりにくいのでアドベンチャーゲームとしてはかなり大きな問題です!

コマンド枠や文字がわずかに強調されるだけなので、せめて反転したり色だけでも変えてくれれば良かったのですが…。
視力が両目1.5の私でもコマンドの選び間違いが何回か起こってます。(苦笑)

これはアップデートとかで直せそうな気もしますが、本当に対処してほしいです。
確実にゲームとしてのテンポ、完成度をマイナスに作用させています。

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<2018年11月1日追記>
アップデートファイルのバージョン1.02でこの問題は改善されています。
選択してるコマンドは茶色で表示されるようになりました。

やはり私と同じように思ってた方は多いようです。
トロフィーコンプの約一か月後でした…。
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そうはいってもアドベンチャーゲームファン、神宮寺三郎ファンの私からすればわずか1年で新作が遊べただけでも非常に嬉しかったのは間違いありません。

相変わらず依頼がない時が続く神宮寺探偵事務所の経営面を心配するところもありますが、情報屋にポン、と報酬を弾んだり、直接の依頼と関係ない突発的な「○○さんを探して!」というお願いなども断りません。
命の危険が伴うトラブルに関してはもう警察に任せた方がいいのに。。

一見、クールで物事を「ビジネス」としてでしか捉えず動きそうもない神宮寺は、実際は直接の依頼とは関係ないことでも人情や道理に筋を通すことを優先する人格者なので、作品の面白さだけでなく私のように神宮寺三郎の心に秘めた熱い人柄に惹かれたファンも多いのかもしれません。(「アオイメノリュウ」でそれがよくわかります。)

 

次回作は「ダイダロス」だと思いますが、同様に携帯機でも据え置き機でもいいので純粋な「神宮寺三郎シリーズ」は常に出し続けてカッコいい神宮寺三郎を今後も見せてほしいです。

「シリーズ35周年記念作品」とか無暗にひっぱらなくていいので。

 

 

探偵神宮寺三郎 未完のルポ(PS版)

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探偵神宮寺三郎 GHOST OF THE DUSK(3DS)

探偵神宮寺三郎 GHOST OF THE DUSK2017年に30周年記念作品として発売された探偵神宮寺三郎シリーズ第17弾!
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今作も本編他、4本の短編と謎の事件簿も収録。(17/11/22)
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