先日、2018年3月14日放送の「世界の村で発見!!こんなところに日本人」3時間スペシャルの中で扱われていた間違った日本語の使い方を2つ紹介させていただきます。
上司のメールに対して正しい返事の書き方は?
とある会社員が上司からのメールについて返事の書き方に迷っていました。
「承知しました」か「了解しました」で。
この場合は「承知しました」が正解です。
相手が目上の立場の方に返事する場合は、「承りました」という意味を込め、「承知しました」になります。
逆に相手が下の立場なら「了解」や「了解です」で問題ありません。
「了解」は、理解して話を終了させる意味もあるので、下の立場の人が話を終わらせる権限がないという考え方です。
目下の人が目上の人に対しての返事→承知しました
目上の人が目下の人に対しての返事→了解、了解しました
ただ、この「了解」という言葉。
私が過去に勤めてた会社も含め、相手の立場はとくに考えずに社内メールなどでよく使われてませんか?
(別に私は後輩に「了解です」と言われてイラっとするようなことはありませんけど…。)
番組内で扱うほどだから、一般的にはその辺り認識が薄いのか、深く考えて使われてないのかもしれません。
ただ、上司はもちろん、お客様や取引先の相手との電話やメールで「了解しました」はやめておきましょう。
突っ込まれなくても「非常識な人だ」と思われて知らずに印象が変わる可能性もあります。
悪いことを初める時は「手に染める」でやめる時は「足を洗う」はなぜ?
こちらは外国人の女性が疑問に思っていたこと。
なぜ日本では悪いことをする時は「手に染める」と使い、悪いことをやめる時は「足を洗う」と使うの?
私はそこまで深く考えてこなかったですが、外国人から見た日本語の難しさなのかもしれません。
番組内で調査したところ、これは質問そのものが間違っているとのことです。
まず「足を洗う」の意味は間違ってません。
これは修行僧が寺に戻ってきて中に入る際、泥のついた足のままではなく、煩悩を洗い清める意味もこめて足を洗ってから寺に入ったところから「悪い行いをやめる」という意味で使われています。
ただ「手に染める」は別に悪いことだけに使う意味ではなく、何か物事をはじめる時に使われます。
元々は「初める(そめる)」として使われましたが作家の谷崎潤一郎が執筆中に、この「手に初める」をちょっとした遊び心で「手に染める」とおしゃれな使い方をして「文字の意味は決して間違いではない」ということから世間に浸透するようになりました。
こうしたちょっとしたきっかけで使われるようになった日本語は探せばまだありそうです。
漫画やアニメは別世界!?
日本人でありながら普段の自分の日本語が正しく使われてるかどうかなんて、こうした知る機会に遭遇しなければ知らないままで生きていくことになるんですね。
後々赤っ恥をかかない為にも「注意をしてくれる人」というのはうるさい反面、ありがたい助言として受け取りましょう。
考えてみると私達は小さい頃に漫画やアニメを見ていて、その作中で上官の指示に対して「了解!」と部下が普通に返事してるのを何回も何回も見てきてるからそういった感覚が刷り込まれていたのかもしれません。
ただ、これは「一般的」には間違いと思われます。
漫画やアニメはフィクション、別の世界であり、その世界特有の使い方やビジネスマナーがあるのかもしれませんね。