1987年6月発売(アスキー)
北海道連鎖殺人オホーツクに消ゆは、あのドラゴンクエストシリーズの堀井雄二氏がシナリオ手掛けた「ポートピア連続殺人事件」「軽井沢誘拐案内」に続く「堀井雄二ミステリー三部作」の三作目です。
オホーツクに消ゆは多くの機種に移植された北海道の名所を周るアドベンチャー
オホーツクに消ゆは東京で死体となって発見された人物の手がかりを
私がプレイしたのはファミコン版とPC98版(ムック版)ですが、オホーツクに消ゆのオリジナルはPC6601版になります。
後に、PC88やPC98、MSX、FM-7といった80年代後半に活躍していた主なパソコン機種にはほとんど移植されています。だた、なぜか家庭用ゲーム機としてはファミコン版以外はないようです。
ちなみに私の所持するPC98ムック版とはファミコン版の前に発売されてたPC98版とは別物で、オリジナルのPCから大幅にリメイクされたファミコン版をベースにグラフィックが一新されて本型サイズのパッケージで販売されたもので中にゲームのフロッピーディスクが入ってました。
このムック版は秋葉原の本屋で買ったと思います。
当時アスキーはPC98用のRGPツクールとかもこういったムック販売をしていました。
オホーツクに消ゆのストーリー
刑事のボスであるあなたは、東京の晴海埠頭で発見された死体を調査することになったが、被害者の所有物から手掛かりが北海道にあることがわかる。
そして舞台を北海道へと移し、各地を周り調査を進めていくことになるがやがて事件は第二、第三と連続殺人事件へと発展していく。
オホーツクに消ゆのシステム
「ばしょいどう」や「ひとにきけ」などあらかじめ用意されている命令を選択する「コマンド選択方式アドベンチャー」となっています。
また舞台が北海道に進むと「トランプをする」が追加され、ブラックジャックに勝てば捜査のヒントを聞くことができます。
オホーツクに消ゆのキャラクターとグラフィック
ボスを操作し、東京では黒木、北海道ではシュン(俊介)に命令して事件を進めていくことになります。
ファミコン版はキャラがアニメ絵ぽくなり、瞬きもするし会話では口が動きます。
シュンは愛嬌があり、何かと憎めないキャラクターでヒロインのまきこに一目ぼれしてしまいます。
他にも多くのキャラクターが事件に関わってきます。
アドベンチャーゲームが好きな私でも当時のファミコンのアドベンチャーゲームは容量の制限からかグラフィックが少なかったのが不満だったのですが、「オホーツクに消ゆ」のグラフィック数は80以上あるといわれ、圧倒的な数でした。
PC98ムック版は多少、ファミコン版よりキャラがシリアス風に描かれ、背景グラフィック全般の描き込みは細かく綺麗です。
もちろん、めぐみの例のシーンも…。
オホーツクに消ゆの音楽
ファミコン版のBGMはどれも素晴らしいです。
私はオホーツクに消ゆのサウンドトラックをカセットテープを買った後にCDも買ったくらいです。
今でもエンコードしてウォークマンに入れて聴いています。
曲は「そうささいかい」のパスワード入力画面と北海道の調査時の2回目のBGM「オホーツクに消ゆ」がとにかく好きです。
全体的に調査を盛り上げてくれる良質なBGMが多いのですが、なぜかムック版はファミコン版の中の3種類くらいの曲しかありませんでした。
そもそもムック版を購入したのは綺麗なグラフィックとPC98のFM音源でオホーツクに消ゆのサウンドが聞けると思い、非常に楽しみにしてただけにBGMに関してはかなりガッカリさせられました。
そこ以外は文句なしのゲームです。
オホーツクに消ゆの感想<ややネタバレあり>
項目 | 評価(5点満点) |
---|---|
システム | ★★★★★ |
熱中性 | ★★★★★ |
キャラクター | ★★★★ |
音楽 | ★★★★★ |
難易度のバランス | ★★★★★ |
オホーツクに消ゆのレビュ―はファミコン版をベースにしていますが、私のゲーム批評史上、最高レベルの評価となりました!
とにかくテンポの良さは最初から最後までかわらず、シナリオが面白くて後半になるにつれドンドン盛り上がっていきます!
詰まった時のブラックジャックによるヒントも親切設計だと思います。
ただ、どんなに時間かけて頑張っても一度のプレイでは絶対にクリアできません。
一度、操作(捜査)をやめて一休みしてからはじめると進むようになる箇所があります。
(プレイしていれば何のことを言ってるのかわかると思います。)※ファミコン版以外は未確認
BGMは前述したように非常に良質な曲が多いのですが、ムック版に関しては★二つ、ということで。(苦笑)
なお終盤には「見た目3Dの」ダンジョンの探索があります。
ポートピア連続殺人事件とかファミコン探偵倶楽部とか、アドベンチャーゲームには付き物なのでしょうか??
ただポートピアほど難しくありません。
進行方向だけを常に理解しておけば適当に進んでもどうにかなります。
事件物のアドベンチャーゲームとしては私の中でファミコン探偵倶楽部消えた後継者と1、2を争う面白さでした。
「三部作」といわれてますが、まだまだ堀井雄二さんの事件物のアドベンチャーゲームがやりたいです。
ぶっちゃけドラゴンクエストシリーズの次回作よりも新たな事件物のシナリオを心待ちにしてます!
ポートピア連続殺人事件(FC版)
ポートピア連続殺人事件はファミコン初のアドベンチャーゲームとして話題を呼び、シナリオはあのドラゴンクエストシリーズの生みの親である堀井雄二氏。
プレイヤーはボスとなり、部下のヤスに「ひとにきけ」などコマンドを選択し、連続殺人事件を捜査します。(17/10/22)
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